幸田露伴が説く“三つの幸福”とは?人生を前向きに生きるための心がけ
はじめに|幸せとは何か?
「もっと幸せになりたい」
これは多分私だけではなく多くの人が抱く、共通の願いだと思います。
当社の理念にもこの想いは存分に含んでおります。
けれど、何を持てば幸せなのか、どれだけあれば満たされるのか…
悩んでしまうことも多いのではないでしょうか?
仕事を頑張れば頑張るほど豊かになっていきます。幸福感も増します。
と、同時に際限のなさを感じることがあります。
私は昔描いていた自分にどんどん向かっています。
とどまることがありません。
裏腹に、描いていた絵自体が宇宙の広がりのように広がり続けていきます。
際限がない=たどり着かない?
と考え始めます。
そして「本当の幸福とは何か」を最近すごく考え始めております。
そんな中、明治の文豪・幸田露伴が人生における“真の幸福”について、非常に深い教えを遺しています。
それが「三つの幸福」と呼ばれる考え方です。
幸福について興味のある方は是非読み進めてみて下さい。
1.惜福(せきふく)|いまある幸せを大切にする
「惜福」とは、「やってきた福を惜しむ」ということ。
つまり、手に入った幸せや恵まれた環境を、当たり前にせず感謝して大切にする生き方です。
私たちは、幸せを“もっともっと”と追い求めがちですが、
まずは「すでに自分が持っている福を大切にする」という姿勢を持つことが、真の幸福への第一歩です。
✔ 温かいご飯が食べられること
✔ 毎日働ける仕事があること
✔ 信頼できる仲間がいること
どれも「惜しむべき福」です。
2.分福(ぶんぷく)|幸せを分け合う
「分福」は、「自分の福を他人と分かち合う」という考えです。
お金や物だけでなく、言葉、時間、思いやりなども分け与えることができます。
「人に与えたものは、めぐりめぐって自分に返ってくる」
これは昔からある真理です。
✔ ちょっとした親切
✔ 誰かの努力を認める言葉
✔ 感謝の気持ちを伝える一言
こうした小さな“福のシェア”が、人間関係を良くし、人生を豊かにしていきます。
3.植福(しょくふく)|未来に福を植える
「植福」は、「福を未来に向けて植える」という意味です。
目先の見返りを求めず、後の世のために良いことをしていく姿勢を指します。
✔ 後輩に知識や経験を伝える
✔ 誰かのために地道な努力をする
✔ 子どもや次世代のために環境を守る
たとえ自分がその恩恵を受けなくても、「誰かの未来に役立つことをする」
それが「植福」です。
この考え方は、人生を“自分中心”ではなく“社会全体や未来”へと広げてくれる、視野の広い生き方です。
おわりに|人生の波に左右されない生き方を
人生には、幸運の波もあれば、不運の波もやってきます。
最高に幸福感を感じると同時にこの幸福感が過ぎ去ることに恐れを感じます。
最悪な不運がくるとこれがずっと続くのではないかと錯覚を起こします。
ですが、どんな波が来ようとも、「惜福」「分福」「植福」の三つを意識して生きることで、その波に飲み込まれることなく、落ち着いた心で人生を歩むことができるのではないかと感じます。
人は人に苦しめられることが多い反面、人に救われることも多くあります。
来期テーマは「人を大切にし、人と成長し、人と成功する」です。
幸せは追い求めるものではなく、「気づき、育て、分け合うもの」。
仕事がうまくいかなくて「自分の人生は最悪だ」と感じる人もいれば
それでも、「今日もご飯を食べることができて幸せだ」と感じる人もいます。
“三つの幸福”を意識していくことができると、本当の幸福は実は「今」であることを感じることができるかもしれませんね。
自分の心に気づき、自分の心を育て、その考えを分け合う。
それが「人と成功する」であると思います。
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